おみ足はお好きですか?



忍足侑士は脚が好きらしい。
まだ学生でテニス部だった頃、客席から氷帝学園を眺めていたくらいしか記憶に残っていない。

1番最初に目に入ったのは部長である跡部景吾さんで、その次は赤い髪の向日岳人さんだったと思う。順々に思い返していっても侑士はあの中では大分大人しめで、でもプレイスタイルが結構えげつなかったように思う。

彼を覚えていたきっかけといえばプレイスタイルと部員仲間が顔の好みについて話していたことが理由だろう。中学生にしては長身で誰かが格好いいと騒いでいた。
も雰囲気的なものを含めてなんとなく格好いいなぁ、と思っていたがそれくらいで、それがまさかこんな関係になってしまうとは思ってもいなかった。



「……何、してんの…?」
「ん?んーの脚を愛でてるん」

差し込む眩い光と脚の違和感にゆるゆると瞼を開けばカーテンが透けているのが見えた。どうやら日は大分昇ってしまったらしい。

一応カーテンでそれなりに遮られているが、夏特有の茹だるような暑さが少しだけカーテン越しに伝わってきた。はベッドの上でパチパチと瞬きをして天井を見上げる。エアコンがぶおんぶおん、と元気に稼動してくれてるお陰では睡眠を楽しめたのだろう。

視線を足元の方へと移し、を睡眠を妨げたもうひとつの原因である脚に目を向ければ、彼氏が眼鏡を外した顔を晒しての膝頭にキスをしていた。


ボサボサの髪で寝起きなのは確かだがよりも早めに起きていたらしい。自分の足の間に座り、片方の太股を撫で、膝を立てている方にはキスと足首を扱くように上下にゆっくり擦っていた。何か、卑猥だ。

この目の前の人物が自分の彼氏ということも、あの忍足侑士がこんなにもの脚を好いているのも当時の人達は誰も想像できないだろう。勿論私にも。


「いつからそうしてるの…?」
「んーかれこれ、1時間か?」
「いちっ……長いよ」

そんなにも?!とぎょっとして彼を見たが、侑士はどこ吹く風で時計を確認して「もうこんな時間か。早いなぁ」と呟いていた。嘘でしょ…?!
私の脚にそんなにも夢中になるなんて信じられない、と起こした頭をベッドに沈め、寝起きながらも恥ずかしさを感じてごろんとうつ伏せになれば「あっ」と侑士の悲しそうな声が聞こえた。

「折角最高の角度で楽しんどったのに…」

何か自分の中で作り上げていたらしい形を崩されたようで、しょんぼりしているのを、肩越しに振り返り見たがには彼の気持ちはさっぱりわからなかった。


とりあえずもう少ししたら起きようかな、とうつ伏せのまままどろんでいると太股の裏を意味深に撫でられ、ビクッと肩を揺らした。
けれども今起きるのは何となく負けな気がして、抗議するように膝を曲げ足を振って侑士の手を追い払うだけにした。

離れた手に一安心してぱたりと足を落とすと暫くして侑士がまた触ってきたのでは同じように足で追い払った。それを何度か繰り返し、ついには「ん〜〜」と声付きで足をバタつかせれば侑士の大きな手に捕らえられてしまった。


「んっ」

ぬるっとした生温かい感触に肩が揺れた。どうやら捕らえた片方の足を舐めだしたらしい。最初はきゅっと丸めている指達の爪部分を舐め、それから裏側の指の付け根のところを舌先で指を開くように舌を動かしてくる。
それが少しくすぐったくて、でも指の力は抜く気はなくてそのままにしていれば諦めたのか指の下にあるでっぱりからかかとまでベロンと舐めた。

最初は特に抵抗があったがあまりにも侑士が懇願するので最終的にが折れるしかなかった。それでもお風呂に入った後以外はダメっていってあって、今も昨日の今日だからしてるんだろうけど、でもやっぱり慣れない部分はある。

「…っんぅ」

きゅっと力を入れたまま丸めている親指を侑士は丹念に舐めていく。ぐるりと舌を回したり上下に舐めたりといやらしい感じがした。他の足の指も同じように口に含んではぺろぺろと舐めていてそれがくすぐったくて力んでいた足の指を緩めてしまった。


「ぁっ…ん、ふぅ」

その緩めた足の指を侑士はすかさず捕らえてきては思わず声を漏らした。親指をすっぽり口に含んだ侑士は先端から付け根までを交互に動かしたりさっきと同じように優しく愛撫してきた。他の指も1本1本丁寧に舐めてきて段々と変な気分になってくる。

多分足の指を食べながらもう片方の手がの太股やふくらはぎを意味深に撫でてるせいだ。

抗議しようにももう片方の足も侑士に捕らえられたままだし、足の指の間も侑士の舌に舐められるしで、たまらず近くにあった枕をぎゅっと抱きしめた。指の間を舐められて感じてしまってる自分が恥ずかしい。

悶々としてるを余所に侑士は標的を足の裏に変えたようで動かないように足首を持ち土踏まずや小指下の外側をなぞるように舐めた。それがまたくすぐったいのだけどどこかじわじわと熱を溜めるような刺激を送ってきては息を呑んだ。


足の裏にも性感帯みたいなものがあるのだと知ったのはつい最近だ。
侑士もマニアックなフェチだからと内緒にしていたのだが、流れで「してもいいよ」といったらそれ以降はどんどん積極的になり、いつしかは足の裏を舐められて"気持ちいのかも"と思うくらいになってしまっていた。

「…っふ、んん、」

足の外側を食んだり土踏まずをぺろぺろと舐めていた侑士は拘束していたのもう片方の足を手放し舐めている方の太股を手の平全体を使ってくすぐるようになぞった。その感触に息が乱れ手がお尻や付け根の方に来る度にビクッと肩が揺れてしまう。

そんな反応をしてしまう自分も侑士に見られてるのかと思うと余計に恥ずかしかった。

それから侑士は放置していたもう片方の足を取るとさっきと同じようにゆっくりと足に愛撫していき、彼が満足げにの足を解放する頃には、の呼吸は大分乱れてしまっていた。


「ふぅっ…ぅぅん…っ」

ふくらはぎや膝の裏を丹念に舐め、太股を舌先でくすぐるようになぞられ息が乱れる。侑士の手がの両足をふくらはぎからゆっくり登っていき、太股に辿り着くと内側をゆっくり円を描くように撫でるのでの身体にゾクゾク、と電流が走った。

それだけでも感じてしまうのに彼の手はゆっくり付け根までやってきて、するりとお尻まで登っていってしまう。夏用に買ったルームウェアは侑士が好きなショートパンツで裾も少し大きくなっている。そこから侵入しのお尻を胸のように揉むのでたまらず枕の中で声を漏らした。

「はぁ…」

ずっと黙っていた侑士が初めて吐息を吐いた。は枕を抱きしめているのでわからないが、恐らくショートパンツ…お尻を見つめているのだろう。


さわさわと手の平全体でのお尻を撫で回し合間に形を確かめるようにゆっくりと揉んでくる手がいやらしく感じてしまう。そして秘部近くを親指で擦られるたびの腰が揺れてしまい、それがまた恥ずかしくて仕方なかった。

「っ!んんっぁ…んんー…ん」

お尻を撫でていた手が中途半端なところで止まり、なんとなくドキドキとしていると秘部に何かを押し付けられビクン、と身体が跳ねた。
押し付けられたそれに驚き逃げようとしたら腰を掴まれベッドに引き戻された。

「ふっ…ふ…んん……」


ぐいぐいと布越しに押し付けられるものに怖がりながらも、溜まった熱のせいで鈍く感じてしまう自分がいてわけがわからなくなる。その内侑士の親指が秘部を押し広げ、布越しに何かがぐりぐりとのアソコを刺激してきた。

ビクビクと感じながらも何をされてるのかわからなくて怖くて少しだけ顔を上げ伺うと、その光景に顔がボッと熱くなりまた枕に顔を埋めた。
見えた光景は侑士がのアソコにキスをするように口を押し付けているところであまりにも卑猥な光景に頭がパンクしそうだった。


勿論することはしてるし、何度も、恥ずかしいこともしてるけど、こんな真昼間から、侑士がそんなことをしてるというのはいつ見ても慣れなくて、どうしようもないほど恥ずかしくて感じてしまった。

わかってしまえば押し付けられる異物感よりも侑士の吐息が太股の内側から伝わってくるし、時折キスマークをつけんばかりに内股を吸ってきたり舐めてくる快感にの腰は悩ましげに揺れた。

ああ、恥ずかしいけど、でも、もっと触ってほしい。ちゃんと触れてほしい。


熱い吐息が離れ、侑士が動いたよな感じがしてドキドキと心臓を鳴らしながらも聞き耳を立てていると、彼はひょいっとの腰を持ち上げ簡単にひっくり返してしまった。

あっさり仰向けになったものの枕を手放すタイミングを逃してしまったは仕方なく顔を隠したまま侑士を伺った。
てっきり枕をとられるのかと思ったが彼はの膝を立たせると少し開くように膝を開き、空いてる方の手をショートパンツの隙間に差し入れた。

「…っ」

大きくはないがの耳に聞こえる程度にはくちゅりと卑猥な音が鳴り顔がまた熱くなる。それと一緒に「はぁ…」侑士の吐息が聞こえ、触れられているところが余計に濡れた気がした。

4本の指が愛液を塗りつけるように上下に動きは足を閉じたくなった。けれど片方は侑士の手で動けないしもう片方は動かせるけど秘部にピッタリくっついてる侑士の手をどかすほどの力は出なくて悩ましげに彼の腕を擦るしか出来なかった。


「ふっ…っぅぅん…っ」

膝を掴んでいた手が内股にするりと下りてきてゾクリとしならせればそれと一緒に侑士の指も秘部の中へと入ってきた。くちくちと出し入れする指に下腹部がどんどん熱くなっていく気がして枕を掴む手がぎゅっと強くなる。

見てないせいか感度が増してるみたいでべろりと内股を舐められビクン、と腰が跳ねた。熱くておかしくなりそうだから抜いてほしいのにもっと気持ちよくなりたくて腰がくねるように揺れてしまう。その度に侑士に指を深く突き刺され仰け反った。

ぐちぐちと中を擦られさっきよりも水気が増した音に恥ずかしくて声が出ないように枕をぎゅっと抱きしめる。すると内股を撫でていた侑士の手がフッと離れ、膝裏に添えられたかと思ったら足を持ち上げられた。


「ふ…っぅん」

ぬるりと指先に感じる生温かい感触に肩が揺れる。快感に耐えるようにぎゅっと丸めた指を解すように舐める侑士の舌は心地いいほど艶かしくて気を抜くと声が出てしまいそうだった。

しかしそれだけじゃ足りないと思ったのか侑士は中に入れている指を激しく動かし、の足は快感を逃すように怪しく動き足の指も開いてしまった。そこをすかさず侑士が咥えてきてちゅぱちゅぱと音が鳴るように舐めた。

指の間を舐められるたび、電気みたいなものが走りぬけ、中がきゅっと締まる。それを押し開くように指を動かされるから余計に感じてしまっては枕カバーを噛んだり爪を立てたりして耐えるしかなかった。


「ふぁっぁっふっんんん〜っ」

足の指を愛撫されてるだけでも過激なのに、侑士は膝裏にあった手を再び太股に戻すと手の平で内股や太股の裏を撫で、指の腹を使って引っ掻くような仕草で内股をなぞってくる。その刺激にの秘部はわかりやすいほどに濡れてさっきよりも大きい音を鳴らしていた。

しかし侑士の指はの中に入っているもののいつもより単調な動きをしていて、それが少し物足りなくて、疼く腰にたまらなくなっては自ら腰を揺らした。

「……っ」

が動いたと思ったら途端に止まった指に気がつき、腰を動かすのをやめるとずるりと指を引き抜かれた。足の指を舐めていた舌も遠のき冷たさだけが残る。


どうしたんだろう、と不安になりゆっくりと枕を外して侑士を伺えば目が合った途端に「枕はもうええやろ」と枕を奪われ、何故か取りに行くのが面倒だと思えるくらいのところまで思いきり投げていた。

「ちゅーするなら俺にしとき」

枕とばっかちゅーすんなや。顔が見えたと思ったらムッとした表情でそんなことをいわれ唇を奪われた。
ちゅ、ちゅと枕とは違った湿ってて柔らかい、温かい感触にはゾクリとして「はぁ、」と吐息を漏らす。それを狙ったかのように侑士が舌を入れてきて水分を取り戻すかのように互いの唾液を交換した。


「はぁ、ぁん」

頬や耳を舐められ鎖骨から耳下までの首筋をべろりと舐められただけで艶かしい声が盛れた。侑士はそのまま顎下や喉もと、鎖骨にキスを落としていき手は脇腹から下に降りてTシャツの裾を掴みぐいっと胸を曝け出すように押し上げた。

ぷるん、と揺れた乳房に「ん、」と声が漏れる。布が擦れるだけで感じてしまっているらしい。それもそのはずで胸の飾りは主張するかのように立ち上がっていて、侑士に揉まれ揺れてる姿があたかも早く触ってほしいといってるように見えて恥ずかしかった。

「ぁ、…ぅん…はぁん」
「はぁ、……」

侑士の指がの飾りをこねくり回し嬌声と一緒に仰け反った。片方の飾りはの愛液塗れになっていてそれがまた卑猥に映り、それだけでもイってしまいそうになる。
その我慢も侑士の「の乳首美味しそうやな」という言葉と彼の舌で打ち砕かれてしまうのだけども。

愛液塗れの飾りにかぶりついた侑士は舌で転がしたりちゅっと吸って引っ張ったりしてを翻弄してくる。何度か同じことを繰り返されたまらず「あぁん、」と声を上げれば彼は嬉しそうに笑って下胸を舐めへそ周りを舐めたりキスをしてくすぐったりしてショートパンツに手をかけた。


、脱がすから腰浮かして」

彼のいうとおりに腰を浮かせば器用にもショーツと一緒に引き下ろしてしまった。何も隠すことが出来ない光景に恥ずかしくて視線を逸らせば侑士が屈んだのが見えた。

「あ、侑士っ…あん!」

両足を抱え込み、躊躇いなくの秘部に口を押し当てた侑士に慌てては逃げようとするが、彼の行動の方が早く、大きな舌がのアソコを舐めた。


「はぁん…っぁ、あ、ふ、ぅん…っん、んん!あ、ー…」

濡れた花弁をなぞるように舐めまわした侑士は舌上下に動かし入り口を舐め出した。
既に潤うように濡れていたそこは侑士に舐められて更に濡れたようでピチャピチャといやらしい音が聞こえてくる。時折侑士が顔を斜めにしてずず、っとすすってるのが物凄く恥ずかしくて感じてしまって「あぁ、ぁん」と喘いだ。

でもやっぱり1番感じる場所には触れてこなくて腰を揺らして侑士を見つめれば唇をの愛液でテラテラと濡らした彼が顔を上げ妖艶に微笑んだ。

…欲しくなったんか?」
「ぅん、」


舌なめずりをして迫ってくる侑士は獰猛な肉食動物みたいだった。それが少し怖くて、でも早く食べてほしいような気もして短く息を吐いたは唇を差し出し目を閉じた。
侑士の手がの両脇に来たのがわかる。少し沈んだマットレスに少しだけ頭を上げれば、侑士に唇を食べるようなキスをされた。

唇全部を使って食んでくるキスに頭がくらくらして侑士の胸に手を添える。彼に下唇を食まれ、上唇を舐められたはするりと手を彼の首の後ろに持っていき引き寄せた。それが合図になったようで侑士の舌が歯列を割って入ってきて激しくの舌に絡めてくる。

侑士の前に1人だけ付き合ってたことがあるのだけどその人とのディープキスは異物感というか、どうにも慣れなくて息苦しくて苦手だったんだけど、侑士とのディープキスは優しくてふわふわとした気持ちになるから少しくらい息苦しくてもしたいと思ってしまう。


「あーもうトロトロやな」

唇を解放され、はぁ、はぁ、とぼんやりとした顔で浅い呼吸を繰り返すに侑士は破顔して頬を撫でた。その優しい手に目を閉じればまたキスが降りてきてそして離れていった。

自分が着ていたものを脱ぎ捨てる侑士を呼吸を整えながら見ていると彼の余裕の態度とは裏腹なモノが視界に入り思わずドキリとする。そしてその視線にいち早く気づいた侑士はニヤついた顔で「そう焦らんでもたっぷり味あわせたるから、待っとき」といわれ顔が熱くなった。

「侑士。下品」
「下品て…そういうかて物欲しそうに涎垂らして見とったやないかい」
「よ、涎なんかたらしてないもん!」

ディープキスはしたけど涎なんか垂れないよ!と口元を拭けば、彼は意地悪い顔で笑っての足の間に座った。そして猛る侑士のそれをの秘部に押し当てた。


「口は口でもこっちの口のことや」
「ふっ……ん…ふわ、ぁ」
「擦りつけだけでこんな音出して、はホンマいけない子やなぁ」
「は、ぁぅん」

割れ目をなぞるようにそれを上下に揺らしくちくち音を鳴らす侑士には嬌声をあげた。彼が掠ったところにが敏感に感じるところがあったせいもある。どちらにせよ与えられた刺激に身悶えすれば侑士がの中を押し開くようにぬるりと彼自身が入ってきた。

「はぁ、はっ…あぁぁぁ…」
ん中トロトロやで。絡み付いてくるわ」
「ぁ、ぁぁ…侑士ぃ」

侑士のモノは見た目もそうだけれどの中に入るのにはとても大きくて最初は凄く怖かったし痛かった。でもそれは受け入れた最初だけで気づいた時には痛みよりも気持ちよさが先に立って侑士にしがみ付きながら快楽を貪ってしまう。

「っん、はぁ……は、…はぁん」

膝裏に手を入れられ、固定されたは少し持ち上げられる形で彼のモノを受け入れていた。ゆるゆる動くそれに大きな波はこないものの、指よりも確実な快感を呼んでいて下腹部が熱くなる。


「あっ…あ…、あ…、あぁ…、」
「なぁ。俺の、気持ちええやろ?」
「ぅん?……うん…っあ…、ぁ…、」
「俺とSEXすんの好きやんな?」
「……ん、」

足をさっきよりも押し広げられ侑士と繋がってるところがはっきりと見えは思わず視線を逸らした。

自分の愛液に濡れた侑士のモノが出たり入ったりしてる様はいつ見ても卑猥で顔が異様に熱くなる。恥ずかしいのにやめてほしいと思ってない自分を知ってるから余計にこの行為が淫猥に見えるのかもしれない。

浅い呼吸を繰り返しながら熱くなっていく身体を感じていると侑士が言葉攻めみたいなことをいい、ドキリとしながらも頷き返した。

最初は答えるのなんて恥ずかしすぎてできなかったけど、する度に聞かれるのである程度のワードなら素直に答えられるようになっていた。それでもSEXという直球な言葉はまだ少し躊躇してしまうところがあるが。


侑士を見上げれば彼は真剣な顔でを見ていてドキリと胸を高鳴らせる。何をいわれるんだろう、とこくりと息を飲んだ。

「俺と会えんくて一人エッチの時はええけど、それ以外で枕使うのは禁止やで」
「…え?」
がたまらん感じにぎゅうぎゅう抱きしめんの見て、危うく枕に嫉妬するところやったわ」

イライラしてあんな遠くまで放ってしもたわ、と零す侑士には目をぱちくりとさせ、驚いた顔で彼を見上げた。確かに侑士にされて枕を抱きしめて耐えてたけど、まさか嫉妬されてると思ってなくて遠くに投げられた枕をチラリと見てまた彼を仰ぎ見た。


「っ…ふふふ、あははっ侑士可愛い」

枕に嫉妬なんてすごく可愛い。「…かわええのはの方や」と照れ隠しに返してくる侑士がまた可愛くては彼の手の甲をするりと撫でた。


「枕よりも侑士が好きだよ」
「…っ」
「エッチな侑士も大好き」


侑士とエッチをして恥ずかしいって思うことはまだまだあるけど、でもそれも含めて好きだなーって思う自分もいるから素直に告白し微笑んだ。すると侑士の顔はみるみるうちに真っ赤になって手で隠しながら「それ、殺し文句やで」といって視線を逸らした。

「侑士…可愛いね」
「…あんな。それは」
「ううん。照れた侑士、すごく可愛い」

滅多に拝めない顔に胸がきゅんきゅんして目に焼き付けるくらいじぃっと侑士を見つめていれば、彼は赤い顔で「だぁ、もう、ちょお黙りや」といってに襲い掛かり唇を塞いだ。


いきなりのキスに驚いたが深く入ってきた侑士のモノの方に神経が行き「ふっんぅん…っ」と身悶えた。

「あっんぅ…んっんっはっぁ、あむ、んん」

キスに夢中になっていた侑士が腰も動かしの口からくぐもった声が漏れる。さっきよりも激しい律動にはたまらず首や背に手を回した。

手を回して、侑士はこれをしてもらいたかったのかな?と一瞬頭に浮かんだが奥の方まで突き上げてくる快感にその考えはシャボン玉のように簡単に弾け喘ぐ声だけが漏れた。


「あっあっあっゆうしぃ…すご…ぃ…あ、あぁ……気持ちいぃ…」
「俺も気持ちええで…っの中きゅっきゅ絞まってたまらんわ」
「あっぅん…っ」

侑士が更に腰を激しく振るとギシギシとベッドの軋む音が聞こえ繋がってるアソコからもぐちゅぐちゅと水気が増した音が聞こえた。
互いに顔や髪の毛を撫で回し、かき乱しながらディープキスをしていたはゾクゾクと這い上がる感覚に喘ぎ声を上げ、「侑士…っ手、手ぇぎゅっとしてぇ」とおねだりするように手を伸ばした。


「はぁぁんっあんっ…ぁん!…あっあっ…あっぁあ…っ」
「はぁ、はぁ……っ…っ」
「侑士…っはぁ…ゆうし、も1人えっち…で、私のこと…ぁっ思い出してね…っんん」
「っああ…っ当たり前やんっ以外の女は立たへんわ…っ」
「浮気は、ダメだよ…っ」
「ああ…ああっ約束する…っ」

指を絡めるように握り合い、腰を激しく打ち付けられはたまらず身体をしならせ中を締め付けた。それが侑士のモノを刺激したようで「ぁ、く…っ」と眉を寄せ苦しそうな顔をしつつもを攻め続けた。


「ああっあっあっゆうしっ好きっ好きぃ…っ」
「っ?!あくっ…ぅはっ…ん、はっはっ」
「あ、ゆぅし好きぃ…っ…あっダメっああっあ!あっあぁっあああああぁー!」
「あっあっ……っはぁ、うぁ…くぅ」

握られてる手の強さも打ち付けられる彼のモノもたまらなく愛しくて、自分も腰を振り侑士を好きだと喘ぐ声と一緒に叫んだ。だって侑士とするエッチは心地よくて幸せなのだ。


擦れて麻痺するんじゃないかっていうくらい奥の感じるところを突かれ、ギシギシと壊れるんじゃないかっていうくらいベッドを軋ませを抱く侑士にたまらなく欲情して少しでも多く彼に自分の気持ちが伝わればいい、そう思った。



ビクビクッと全身が痙攣し頭が真っ白になったはそのまま身体を投げ出すようにベッドに沈ませた。そしてのすぐ後に達した侑士が崩れ落ちに覆いかぶさってくる。気だるくてお互いそのまま余韻に浸っていると、先にもぞりと侑士が動きだしの肩にキスをされた。

その唇は鎖骨、首筋、耳朶、頬に来て何故か鼻先にキスをされた。なんか嬉しそうな顔してる。目を合わせると寝起きのようなぼんやりとした、少し恍惚とした顔の侑士がを見つめていた。

「ん…ぅん」

互いに目を瞑りゆっくりと唇に押し付けるキスをすると、今度は味わうように下唇を食み、が侑士の下唇を食めば、彼はの上唇を食んだ。ちゅ、と音が小さく聞こえまたキスをする。解かれた手で侑士はの髪を整え、頬に貼りついた髪も避けてくれた。


「汗だくになってもうたな」
「そうだね」
「エアコンつけとってもこれやからな」
「時間も……あ、もう3時だよ…おやつじゃん」
「あーどおりで腹も減るわけやな」
「侑士はもっと前に起きてたもんね」

ご飯炊いてくれてもよかったのだよ?と1時間もの足を愛でていたことをニヤついた顔で指摘すれば、「起きた時にはもう目の前にのやらしい脚が俺を誘っとったから無理やな」と適当に返されごろんとから下り横に転がった。

やらしくないと思うんだけどな、と思ったがそれよりも侑士に避けられた場所が冷えて身震いしたは彼と向き合うように引っ付き、彼も心得たとばかりにタオルケットを引っ張りと自分のお腹周りにかけた。何もいってないのにわかるってすごいな。


「風呂は水風呂でもええかもな」
「そうだね…でも、最初冷たくない?」
「じゃあぬるま湯にするか?」

Tシャツを着なおし、冷えないように肩や背中を撫でてくる侑士の二の腕を擦りながらお風呂のことを話していると何故かキスをされた。驚き侑士を見ると凄く近い距離でを見つめ、そしてまたキスをした。

唇を舐められ口を開けばぬるりと舌が入ってきてソフトタッチで舌を絡めた。それから枕にしていた腕をの頭の下に入れてきて腕枕の体勢になり、さっきよりもぴったりとくっついた。


「侑士。今日はもうお仕舞いだよ」
「ん。わかっとるで」

今日は一緒に出かける"デート"をする日でもあるのだ。いつもいつもベッドの中でしか交流しないなんて身体に悪い、そう思って提案したのだけど侑士の手はタオルケットの中に潜り、しかものTシャツの中に入ってくすぐるように撫でている。
身体の関係を築くまでは侑士の方が率先してデートに誘ってくれてたはずなんだけど…。

今日だってデートしようっていってた予定の時間は当の昔に過ぎているのに、どうしてこんなエッチ好きになっちゃったんだろう。そう思いつつずっとニコニコしてる侑士を見上げたが擦ってくる手は一向に止まらなかった。

というか腕枕の手も髪を梳くように撫でてくるし、髪を避けるのと一緒に額にキスしてくるしで妙に落ち着かない。これでまた行為が始まったら今日もどこにも行けなくなってしまう、そう思い意味深に腰を触ってくる侑士の手を掴めば、逆に指を絡められとられてしまった。


「…、」
「う、うん?」
「俺、ごっつ嬉しかったわ」
「ん?」
とシてる最中にあないな熱烈な告白されると思ってなくて…ホンマ心臓止まるかと思ったわ」
「あ…」

そういえばそんなことをいった気が。侑士のことは好きだし伝わればいいなって思ったから口にしたことはなんとなく覚えてるけど、無我夢中だったからそれが侑士にどう伝わってるかまではわかってなかった。
彼を下から覗き込めば照れたようにはにかむ侑士がいて、もドキリと心臓が跳ねる。


「俺にはしかおらんわ。浮気なんかできへん」
「うん、」
「浮気したら俺のアソコ……ちょんぎってもかまへんわ」
「そ、それはやめておこうよ…」

なんでそこだけ勇気を振り絞ったような顔するの。怖いなら無理していわなくていいんだよ。と何故かが諭せば涙目の侑士が頬にキスをしてきた。想像するだけでそこまで怯えるなんて大変だな。

ちゅ、ちゅ、とこめかみや耳朶にキスを落とし10センチもない距離で見つめ合った達はちゅ、と触れるだけのキスをした。


のこと好きやけど、もっと好きになったわ」
「……ぇ、」


「好きやで」


窓側を背にしてるせいで侑士の顔は逆光になっていたけれど綺麗に微笑む顔は近いのもあってよく見えた。あの掠れるような色っぽい声で囁き、告白するものだからの顔がぼぼぼっと赤く染まる。

まるで心臓を銃で撃ちぬかれたみたいな衝撃に固まって侑士を見つめていれば、彼は綺麗に微笑んだまま顔を近づけゆっくりと味わうようにの唇を食べると、そのまま押し倒したのだった。



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はい。本日のデート終了のゴングが鳴りましたー。
2016.01.19