覗き見



初めて話しかけられた話題は何故か少女漫画だった。しかもめっちゃ古いやつ。

「大山君って〇〇〇って少女漫画知ってるんだってね」
「ブッ!その話どっから聞いたんだよ!!」

話しかけてきたのは同じクラスのって子でクラスじゃまぁ地味な方だ。といってもイラストレーター科っていう美大落ちて流れてきたような面子ばかりが揃うクラスだからどれもこれも似たり寄ったりだけど。

スペックは顔まぁまぁ。身長も俺よりは低くてスリーサイズは…着てる服がいつもだぼっとしてるからよくわかんねぇけどお尻はスゲーいい形してる。ただ、絵の好みはそんなに近くなくて異性ってのもあってか今迄話したことはなかった。

漫画だって流行のふわっふわした絵柄で幸せそうな少女漫画を読んでるのかと思ってたのに彼女の口から出てきた漫画はかなり濃厚な恋愛劇を繰り広げる歴史少女漫画だ。
むしろ恋愛よりも歴史の勉強になるやつなので、よもやまさかここで聞くと思ってなかった俺は驚き彼女を見やった。


「天野さんが少女漫画なら大山君が何でも知ってるっていってたから」
「天野かよ!確かに知ってるけど!え、何?さん〇〇〇興味あんの?」
「私っていうか友達が、さ。すっごい面白いから読んでみてっていうんだけど本屋で見つからなくって。ネットだと妙に高いし」
「あーもう絶版になってるからそれでじゃね?古本屋もプレミア価格になってるから通常より高いかも」
「そっかー…」

しゅんと至極残念そうに頭を垂れるさんがなんとなく可愛く見えて「その友達に借りたら?」と返したら彼女は言い難そうに小さく笑った。

「巻数が多いし読みにおいでとはいわれてる、けど…できれば家で読みたいんだよね」
「あー確かにあの巻数じゃ1日じゃ読めねーかもな。あ、じゃあさ。俺んちにあったら貸してやるよ」

内容も濃いから何度も読み返すところもあるかもしれないし。どうしても読みたそうな顔をしてるさんを見ていたら自然とそんな言葉が漏れた。


確かまだ姉貴の部屋に残ってたはず。あいつあの漫画家大好きだから売らずに残してると思うんだよな。そう思いつつさんにいえば彼女はぱぁっと顔を輝かせ「え、本当?!」と俺を見つめてきた。
それがキラキラと眩しくて可愛くて思わずドキリとしてしまう。というか、耐えられず視線を逸らした。あれ、この子こんなに可愛い子だったっけ?

「でも凄いね。少女漫画なら何でも知ってるの?」
「何でもじゃねーし。姉貴と妹がいるからあいつらが好きな少女漫画は知ってるってだけ。あと普通に昔の少女漫画おもしれーし」
「へぇ〜」

俺の話にいたく感心してるさんになんとなく得意気になって「他に気になる漫画があれば聞いてくれ」なんていってしまい内心いや俺そこまで漫画通じゃねぇし、漫画のオタクだって思われるのもそれどうよ、と考えていたがさんはそんなこと気にもしてないようで嬉しそうに「うん。その時はお願いね」と微笑んだ。天使か。


そんなファーストコンタクトだったが俺はあれよあれよという間にさんに惹かれていった。姉貴と妹に白い目で見られながら〇〇〇以外の少女漫画を掘り返しては読み直し、さんが〇〇〇を返しに来る日を見計らって興味を引きそうな漫画を持ち出しては話に花を咲かせた。

そんなことをしてるものだから俺はあっという間にさんに恋に落ちた。しかもタイミングよく"が片思いしてるらしい"という噂も聞きつけ俄然俺の心臓はMAXに高まった。



そんなある日、の友達が俺に会いたいといいだし急遽飲み会が決まった。どうやら俺の少女漫画知識に興味が沸いたらしい。マニアほどじゃないからその辺つつかれるとボロが出そうで怖いな、と思ったがの"友達"には前々から興味があったので快く承諾した。

「初めまして。忍足です」
「は、はじめまして…」


なんだこのイケメンは…!!!飲み屋で待ち合わせた俺達は既に座席に座っていた2人と挨拶を交わし内心ぎょっとした。
女性の方は美人でいかにも高嶺の花って感じの人だったが忍足って人も負けず劣らずのイケメンで何をどうしたらこんな人達と交友関係に持ち込めるのか驚きを見やった。

こんなクラスでも目立つような連中とつるむことがなさそうな地味めのは普通に挨拶していて、学校の先輩なのだろうか?と思った。

不思議に思いながらも席に着くと何故かは忍足って人の隣に座り俺は美人さん(しかもすっげー谷間が見える服を着てることに気がついた)の隣に座ることになった。
俺もそこそこモテて付き合った彼女も数人いたけどこんな美人とはお近づきになることすらなかったから異様に緊張してしまい、話を振られた〇〇〇や他の少女漫画の話に殆ど返せず酒ばかりが進んで帰る頃にはべろべろになっていた。


「大山君このまま帰れなくない?」
「だいじょーぶれすって!それよりも、もう1軒行きましょうよ!」
「…相当酔っとるな」
「どうする?タクシー捕まえる?ってお金ないか…」
「忍足さん貸してあげれないんですか?」

忍足さんに肩を貸してもらいながら(話してる途中で先輩と知って"さん"づけになった)俺はテンション高くもっと飲もうと誘ったがも美人さんも心配げな顔をしていた。

そろそろ終電の時間でもあるしどうしようか、という雰囲気になったところで「わかった!忍足君ちに行こう!」と何故か美人さんが提案してきた。

「は?何いうてんねん。部屋狭いで」
「えー?大丈夫でしょー?だってここから1番近いの忍足君ちだし。大山君も飲みたいっていってるし、一石二鳥!」
「おー!いいっスね!行きましょうよ!!」
「……はぁ、しょうがあらへんな」


吐息混じりの溜息をつく忍足さんに俺と美人さんは大喜びだったがは少し迷ってる素振りをしていたので「も行こう行こう!」と手を引っ張れば「うん、わかった」と歩き出した。

今思えば、その選択が間違っていたんだと思う。


コンビニで酒とつまみを買った俺達は忍足さんが住むマンションに向かい部屋に入ると「え、思ってたより広いじゃーん!」と美人さんが叫んだ。俺も靴を脱ぎあがらせてもらうとすぐ左手すぐに部屋があり覗けばキッチンがあった。

忍足さんの部屋は1DKみたいだがダイニングが少し広めになってるようでキッチンの他にソファやテーブル、テレビも置いてあった。横長の棚を間仕切りに使ってる感じを見るとリビングダイニングといったところだろうか。
右に視線を向ければ引き戸が2つあり手前は恐らく浴室でその奥は寝室なのだろう。実家住まいの俺としては少し手狭にも見えるが学生が住むには十分の広さかもしれない。

視線を戻し、テレビの横には小さな本棚もあってそこに〇〇〇の全巻も揃っていた。
正直忍足さんが少女漫画を読んでるなんて意外だったけど、その時の俺は美人さんの影響かなぁって勝手に思ってた。というか忍足さんと美人さんは友達以上恋人未満か恋人同士だと勝手に想像してた。

部屋に入るまで大人しかったが興味津々に部屋を見回してるのを横目に見ながら「すんません。トイレ借りてもいいっスか?」と断りを入れて玄関に戻りすぐ目の前にあるトイレに向かった。


トイレから戻ると女性陣はまだ部屋を探検してるらしく寝室を見てキャーキャー騒いでいた。

「ねー忍足君エロ本とかないのぉ?」
「ないわ。ええ加減にせぇよ自分ら」
「…なんか、家捜しされてるみたいっスね」

寝室にある医学書ばかりの本棚に美人さんが文句をいうので忍足さんは呆れた顔で1人ソファに座り酒をあおっていた。俺もラグの上に座りながら酒のプルタブを開けると彼は盛大な溜息を吐いたのだった。


「えー面白くない!忍足君ちにエロ本とかエロビデないなんて!」
「エロ本はともかくエロビデオ見とる男いるんかいな。せめてDVDやろ」
「そこ!揚げ足とらないの!!」
「最近はみんなネットで見れちゃいますからねー」

家捜しに飽きた女性陣が帰ってきたので忍足さんはソファを明け渡すと床に座り、達はソファに座ってお酒を開けた。飲み屋では一切お酒を飲まなかったもこの流れというか並べられたものが酒しかなかったのもあって甘いサワーの缶を手に取り飲んでいた。

その仕草がまた可愛くてぼんやり見ていたが会話の内容に内心ビクビクもしていた。いくら仲良くなったからといってもと下ネタトークまではまだ辿り着いていなかったからだ。

自分の発言は大丈夫だろうか?と伺っていると「え、じゃあ大山君はいつもネットで抜いてるの?」と聞かれ大いに慌てた。
美人さんがの隣にいたのもあったが自分が床に座ってるせいもあってか角度が丁度美人さんのスカートの中身が見える場所で思わず股間が反応した。


美人さんはタイトスカートで惜しみなく脚線美を曝け出しているのだが、俺の角度からだと三角地帯がチラチラ見えてしまうのだ。暗がりだからわからないが恐らく黒、な気がする。

「つっこむなや。大山君慌てとるやろ」
「えーいいじゃん!つーか、俺関係ねーよみたいな顔してるけど忍足君はどうなのよ!」
「…まあ、世話になっとるのはネットにあがっとるやつやな」

携帯でも簡単に見れるしな、と視線をくれてきた忍足さんに俺はビクッと姿勢を正した。なんとなく睨まれた気がした。もしかして美人さんのパンツを見るんじゃねぇってことか?この角度は不可抗力ですって。
つか、やっぱり付き合ってんの?それを聞こうとに目配せしようとしたら彼女は何故か面白くなさそうに眉を寄せていた。


それからしばらく下ネタトークをしながら酒を飲んでいると頭が重くなってきて「あ゛ー…」と声を上げながら床に寝転がった。やばい、結構酔った。

「何?大山君限界?」
「っス。」
「大丈夫?気持ち悪くない?」
「らいじょーぶ…」
「呂律回ってないし!先に寝たら?」
「大丈夫っス。まだ飲めるっス」

心配してくれるにときめきながらもまだまだ飲みそうな雰囲気に、離脱を頑なに拒んだが瞼の重さは限界にきていて「5分だけ5分だけ寝させてください…」といってそのまま意識を飛ばした。



次に目を覚ますと部屋はとても静かだった。電気はついていたが豆電球で赤く部屋を照らしているだけだ。
もしかしてみんな寝たのか?とぐわんぐわんと揺れる頭を振りながら起き上がるとさらりと落ちたタオルケットに誰かが自分にかけてくれたんだと気づく。

しかし見える範囲には誰もいなかった。テーブルには空き缶とつまみの食べかすだけが残っていて時間を見たら2時間以上寝ていたことに気がつきがっくりと肩を落とした。


「ん?」

せめてがソファで寝ていてくれたら寝顔を拝むことが出来たのに…、と打ちひしがれていると閉じられた寝室の方からもぞもぞと声らしきものが聞こえ俺は音を立てないように素早くドアに耳をつけた。どうやらベッドでなにやらしているらしい。

寝てるような音ではなく動いてる音だ。これはもしや、とドキドキしているとほんの少し引き戸が開いていることに気がつき俺はこっそりと覗くことにした。

部屋は間接照明でほんのり照らされていて2人がキスをしているのが見えた。時折デープキスを挟みくちゅくちゅと唾液の音がこちらまで聞こえてくる。
ただここからでは忍足さんしか見えなくてもう少し見えないかと角度を変えてみたがこの隙間ではどうにもならなかった。

布が擦れる音と一緒に小さく「ぁ、」と高い声が聞こえごくりと唾を飲んだ。どううやら胸を触ってるらしく時折「ん、ん、」と感じてる声が聞こえてくる。この時も俺は美人さんの胸でかかったから揉み応えがあるだろうな、と安易に考えていた。


美人さんが快感に我慢してる間も忍足さんはキスを続けていてほんの少しだけ隙間を大きくした時に見えたのは首を攻めているところだった。

「ぁ、」
「ここ、感じるん?」

余裕たっぷりの声に俺はなんとなく負けたような気がしてしまった。俺だったら間違いなくがっついて既に挿入かあそこを心行くまで舐めてる気がしたからだ。

寝る前に見た美人さんの三角地帯を思い出しテントを張ってる股間を恨めしそうに睨むとベッドの方で「ダメっ」と少し大きめの声が聞こえた。どうやら忍足さんが美人さんの服を脱がそうとしたらしい。


「ダメ…ダメだってば。今日はしないっていったでしょ」
「ええー…」
「もう、だから来たくなかったのに…」
「そないなこというて、実は大山君に気があるから俺んちに来たんとちゃうん?」

いきなり出た自分の名前にドキリとした。え、もしかして美人さん俺に気があるの?!いやいやいや!お、俺にはという好きな人がいて…で、でもあんな美人に好かれるなら満更でもないというか。
少し不機嫌に責める忍足さんに俺はドキドキしながら美人さんの答えを待った。

「ち、違うよ。大山君はただの友達だし…それに、侑士だって」
「それに今日はいっこもみんなの前で"侑士"いうてくれへんかったしな。何?俺との関係大山君には内緒なん?」
「そ、それは…ただ………学校でそういう話しないから」


学校、という言葉に俺の脳裏に不安が過ぎった。忍足さんも美人さんも実は同じ大学なので『学校』なんていったりしない。もし『学校』というなら自分と同じ専門学校で…。そこまで考え心臓がバクバクと大きく跳ねた。

まさか、いや、まさか、と思いつつも荒い呼吸で隙間をジリジリと大きくしていけば服が少しだけ見えた。忍足さんと対峙してるのは美人さんのタイトスカートでも谷間が見える大きな襟ぐりの服でもない。けれども前は肌蹴ていて薄ぼんやりと可愛らしい水色のブラジャーが見えた。


「ふぅん。ほなら、俺ものこと内緒にしてもええってことやな」
「え、」
「あーそういえば合コンの誘いが来とったなぁ。別に彼女持ちでも構わへん奴らやし参加しようかなぁ」
「え、だ、ダメ…だよ」
「A子ちゃんにも飲みの誘われとったし、C子ちゃんも誘って飲んでものことは内緒にしてもええってことやろ?知らんのやから」
「ダメ!」

忍足さんが少し棘のある言葉を返すとは過剰に反応して「行っちゃダメ!」と切羽詰った声で彼を抱きしめた。必死にしがみ付きそのままベッドに忍足さんを押し倒す彼女を見て俺は頭が真っ白になった。

その時ふと彼女が片思いをしていることを思い出した。
それが今見せ付けられてる光景なのかと思ったら何だか泣けてきてしまった。


「行ったらダメなん?」
「ダメ。侑士格好いいから女の子に誘惑されるもん…」
「誘惑されてもなびかへん自信あるけどなぁ」
「それでもダメ」

忍足さんを抱きしめたままベッドに押し倒しているは学校では見たことない初めて聞くような甘えた声で「侑士を1番好きなのは私だって思っててほしいもん…」とぽつりと呟いた。
他の女にアピールされたら忍足さんの中でそれが揺らぐかもしれない、と心配してるらしい。

いじらしい。そう思ったのは忍足さんも同じようで優しい眼差しで自分の胸に顔を押し付けているの頭を柔らかく撫で「俺のこと好きなん?」と優しく問いかけた。

「うん、」
「合コンに行ったらアカン?」
「うん」
「わかった。ほなら、約束のちゅーしよか」

どう見てもキスをしたいだけのかこつけた忍足さんのお願いには顔を上げると少しずりあがり彼の顔を両手で挟んでキスをした。この時初めての横顔が見えた。もう半ば確信があったが目で見て再確認してしまった俺は絶望しかなかった。


押し付けるだけのキスをした後、ちゅ、ちゅ、と啄ばむキスをしたに忍足さんは彼女の後ろ頭に手を回すと深く口付けた。ここからでは彼の腕で見えないがの「ん、ん」という鼻に抜ける声が漏れているのでディープキスをしているのだろう。

が上に乗ってるのもあり忍足さんの手はよく見えてディープキスをしながら空いてる方の手で背中をゆっくり撫で回しそして肩甲骨の真ん中辺りを摘んだのを見てブラジャーのホックを外したんだなとすぐにわかった。
手馴れてる感にもしかしたらは弄ばれてるのでは?と過ぎったが今ここで出て行くわけにもいかず、というか股間のせいもあって足が動く気がしない。

身体を離したは真っ直ぐ忍足さんを見つめ、忍足さんもまたを見つめそしてまたキスをした。そして忍足さんの手がの服の中に入ったと思えば胸を揉みだし、それが気持ちいいのかはくっつけていた口を離し腕をぴんと張って「は、ぁ」と小さく喘いだ。
時折乳首を弾かれているのかビク、ビク、と反応するがあまりにも可愛くて俺は開いた口を閉じることも出来ず荒い呼吸を繰り返す。


たまりかねた忍足さんがのブラジャーを押し上げ胸にむしゃぶりつくと、彼女は途端に崩れ落ち忍足さんは彼女の胸に押し潰されるという羨ましい光景になった。そこでやっとの柔らかい乳房が見えドキリとする。大きさはC〜Dだろうか。

忍足さんの手に揉みくちゃにされながら「ん、んん〜〜!」と押し殺した声で仰け反る彼女に俺の股間は感情とは裏腹に反応しまくってしまう。指で捏ねられたもう片方も忍足さんの口に含まれるとビクッと腰を跳ねさせ完全にベッドに突っ伏してしまった。

起き上がる頃にはの目はトロンとしていて薄く開けた口は忍足さんの口で閉じさせられた。服を脱ぎ、上半身裸になったはとても綺麗だった。
形のいいお椀型の乳房は勿論、忍足さんに愛撫された赤みがかった乳首がテラテラ光って生々しかった。何で俺はあのを抱けないんだろう。


、眼鏡外して」
「……やっぱり、するの?」

自分で脱ぐ忍足さんの腕を縫って眼鏡を外したは嫌そう、というよりは恥ずかしそうに零した。
俺はといえばこの続きを見たいか見たくないかでいえば微妙なところだったが「…大山君いるのに」とまた自分の名前が出てドキリとした。そこでやっと美人さんが帰ったことを知った。

「あんだけ飲んだんや。そう簡単に起きへんやろ」

いえ起きてます。そして見てます。


「けど、あんま大きな声出したらアカンで」という忍足さんにはコクンと頷くとまた行為を再開させた。眼鏡をベッドサイドに置き、をベッドに組み敷いた忍足さんは俺が夢にまで見た彼女の裸体を隅々まで愛撫していく。

敏感な箇所を弄る度にの身体が跳ね、脚を悩ましげに揺らした。その脚も忍足さんは見てるこちらまでもがゾクゾクとするような触り方でを撫でていき、これまた手馴れた動きで履いていたジーンズを下着ごと脱がしてしまった。


「…あんまり、ジロジロみないで」
「フッ…大洪水やなぁ、と思ってな」
「もう!知ってるくせに!」

両膝を手にかけぐいったM字にさせた忍足さんは恍惚な表情で股を見つめるのでは恥ずかしがって近くにあったタオルケットを被ってしまった。どうやらこの行為は初めてではないらしい、とどうでもいいところにも打ちのめされたのはいうまでもない。

クスクス笑いながら忍足さんはタオルケット越しににキスをするとそのまま彼女のアソコに指を差し入れた。
最初はぐちぐちと指を出し入れされる音だけ響いたが脚の内股や丸見えの乳房を愛撫されていくうちにタオルケットの中から「は、ん、はぁ、く、ぅん…っ」と感じる声が聞こえてきて忍足さんが指の動きを早めた。

びちゃびちゃな音が部屋の外にまで聞こえてくるとは暴れるように悶え、「ぁ、ぁ、侑士、ゆうしぃ…っ」と何度も忍足さんを呼び、彼もその声に引き寄せられるように覆いかぶさりタオルケットを剥いで彼女に深く口付けをした。

それがまた気持ちよかったのかがビクビクッと身体を弓形にし痙攣させるとそのままだらりと肢体をベッドに沈め荒い呼吸だけが聞こえた。


「侑士ぃ…」

両手を広げ甘えてくるを抱き起こした忍足さんはそのままたっぷりとキスをすると彼女の手を自分の股間に持っていきジッパーを下ろさせた。既にテントを張っているのもあって下ろしにくかったみたいだが出てきた彼のいきり立つソレは俺が見ても立派で内心嫉妬した。

2人の共同作業で忍足さんのジーンズや下着を取り除くとは彼の足の間に座り込みその小さな舌で彼のモノをチロチロと舐め出した。両手は竿を扱き、先っぽを回転させるように動かし舐める舌に俺も思わず自分のモノを扱いてしまう。
括れまでをすっぽり口の中に含み小さく口を上下させる彼女を見て扱いてる手が更に早くなった。


「はぁ、アカンわ。もういれてええ?」

5分くらい経った辺りで忍足さんからストップがかかり、を四つん這いにさせると忍足さんはゴムをつけ、俺がむしゃぶりつきたいと思っていた彼女の尻を掴み、ぐちょくちょに濡れているでだろうアソコにゆっくりと挿入した。

「あっ!ぁぁぁ……」

入れられて気持ちいいのか伸ばされたの手がぎゅっとシーツを掴む。そのまま腰を動かす忍足さんに彼女の乳房も合わせるようにゆらゆらと、赤い飾りが俺を誘うように揺らめいていた。

「あぁっ!ぁん!」
、大きいで」
「だ、だって…あ……ぁん!」

忍足さんのピストンがだんだん早くなると更にの乳房が揺れ、切れ切れに喘ぎ悶え頭を振った。後ろから突かれてたまらなく感じているのが見て取れて俺の股間も熱くなる。
シーツを何度も掴んだり引っ掻いたりしてるの乳房を忍足さんは乳首ごと揉みくちゃにすると、腰を密着させるように小刻みに動かした。

角度が変わったのかグチュグチュという卑猥な水音が聞こえてきて忍足さんがの背中やうなじに吸い付くとそれだけで身体を弓なりになる。振り乱した髪の間から見えるの横顔は俺の知らない、女の顔でよがっていた。

「はぁっ…ぁ、ん、ん、ん」

ぐっと乗りかかるように腰を打ちつかれたは、奥の方にまで届いているのかさっきよりも身悶えすると突っ張った腕に力が入らなくなってそのままベッドに突っ伏した。
そんなを忍足さんは腕を引っ張り起こすと背面座位のような格好で立たせ、下から突き上げた。


「ぁ、や、ぁ、ん、ん、そこ、ダメぇ…っん、ぁ」
「めっさ気持ちええわ。の中ぐちょぐちょに絡み付いて放さへん…っ」
「っ、やぁ、…くぅ…ん、ん、ダメ、そんな…っ侑士…激しくしちゃぁ…っ」
「…はっ…こないにキツく締め付けるくせによういうわ…っ」
「あぁ…っ!」

両腕を忍足さんの手で拘束され、空いてる方の手で逃げられないように腰を捕まれたは乳房をぶるんぶるん揺らしながら下唇を噛んで耐えていたが忍足さんの激しい攻めに「あ!…っ…ぁっ…あん!あん!ぁん!」とたまらず大きな声をあげた。


も素直になりや……こうされて気持ちええんやろ?」

忍足さんの囁きには真っ赤な顔で何度も頷き「そこ、ぁ、んぁ、気持ち、いぃ…ん」と喘ぎ混じりに答えれば、やや乱暴に顎を掴み横に向かせ激しく舌を絡めた。

その間も激しく腰を打ちつけられたは何度か塞がれた口が外れたが健気にも忍足さんと舌を絡めては喘ぐという行為を繰り返していて俺は泣けてきた。そんなにキスが好きなのか。首痛いだろうに。

「は、んっ!ぁ、ん、ん、ゃん!」
の乳首は敏感やなぁ。弄くる度に中がきゅうきゅう締まるで」
「やだぁ…、恥ずかしぃ…」
「ええやん。かわええで……はぁ、ホンマたまらんわ……の感じとる姿、もっと見せてええからな?」

忍足さんの両手はの胸を揉みしだき、時折ピンと立ち上がった乳首を指で弾いたり摘んで引っ張ったりしている。その度にの身体はビクビクと身悶え、閉じれず半開きになった口から吐息混じりの喘ぎと荒い呼吸が漏れ出ていた。

忍足さんの動きが胸に集中し、腰の動きが緩やかになると、物足りなくなったのかの腰が前後に艶かしく動き、時折グチ、クチと下の方で水の音が聞こえてくる。それでいいところに当たると腰をくねらせ高めの嬌声をあげていた。

ってそんなエロくて乱れた動きもできるんだね。


濃厚なキスが終わると再び忍足さんの腰が激しく動きぱんぱんぱんと肌がぶつかる音が響き渡る。再度腕を立てていただったが感じ過ぎてまたベッドに突っ伏していた。
尻を突き出す形で忍足さんに攻められてるは凄くいやらしく映り腰を掴んだ手が胸に行くとまた腰を揺らして喘ぐのがたまらなく淫乱で欲情した。

そして忍足さんが腰を早め、の腰を掴んでる手に爪を立てた彼女は「ぁ、ぁ、ぁ、ぁぁぁああっ!」といってまた身体が痙攣しずるりと忍足さんのモノが抜けた。浅く荒い呼吸を繰り返すのお尻の上で糸を引きながらテラテラと光る反り返ったモノに息を呑む。

あの光ってるものがの愛液なのかと思うと心臓がどうしようもなく早鐘を打ち唾を飲み込んだ。脱力してるを仰向けにした忍足さんはそのまま覆いかぶさりまたキスをし、開脚させた間に座り込み猛る己自身をまたの中に埋め込んだ。


「は、ぁぁぁ……ん」

さっきよりも艶っぽい声に反応して呼吸が荒くなり心臓が鼓膜で鳴ってるかのような感覚になる。最初はゆるゆると動かしていた忍足さんだったが彼女の尻を持ち上げると激しく打ちつけた。

「あ、あ、すごぃ…あ、ぁ、ダメ、また…っ」
「ああ、一緒イこか」

忍足さんの動きに合わせて艶かしく揺れる脚と彼の下で身悶えるはAV女優顔負けなくらいいやらしくて淫乱でたまらなくエロい。

同じように欲情したらしい忍足さんはピストンの動きを早めるともっと奥に突き刺さるような格好で腰を振った。
その激しい動きにベッドが軋み、も犬が鳴くような可愛らしい声で「ぁっぁっぁっ」と控えめに喘ぎ忍足さんにしがみ付く。

こんな時まで声抑えなくていいんだよ。俺もう全部見ちゃってるから。


それからギシギシとベッドの音を最高潮まで鳴り響かせていると、先にの方がビクンと身体を跳ねさせた。
そして「あ、あ、あああっダメ…ダメっあっあっゆうし、好き…っ好きぃ…っ…んあっ…ぁああああっ」と、最後の方はもう声が我慢できなくて忍足さんにしがみ付き何度も痙攣していた。

が達したすぐに忍足さんの腰も激しく動き、そして何度か彼女に大きく腰を打ちつけると動きを止め、ずるりと一物を抜き取りと俺とを遮るように倒れこんだ。
しばらく2人は荒い息遣いで胸を上下させていたが、おもむろに忍足さんが動き出し隣にいるにキスをしていた。

「…、俺も好きやで」
「ん…ん、……でも、AVは見るんでしょ?」
「………」
「………」
「……なんや、もしかして嫉妬してたん?」

心なしかウキウキとした声に気づいたのかは「別に、」と答えが忍足さんは「アイツと初めて会うた時も嫉妬しまくっとったもんな」と嬉しそうに零している。
どうやら忍足さんはことあるごとにを嫉妬させて楽しんでいるらしい。その時のSEXが物凄くよかったとか下種な情報まで仕入れてしまった。

でも確かに美人さんみたいな人が自分の彼氏の近くにいたら気が気でないだろうな。と他人事のように考えた。


「違うもん。あれは…んんっ…ん、…ん…………………はぁ、ぁ、うそ、もう?」
がかわええこというから元気になってもうたわ」
「……もう、侑士は〜…」
「というより、AV見る時間を全部と一緒にいる時間にあてとるからそんな暇ないて」
「…本当?」
「ホンマやホンマ。に俺の頭の中見せてやりたいわ。いつもに如何わしいことばっかりしとるっちゅーのに」
「……それは、ちょっと見たくない」

くちゅくちゅと舌を絡めていたと思ったら驚くの声が聞こえ、そしてクスクス笑い出し忍足さんのおねだりに「もう、しょうがないなぁ」と嬉しそうな声と一緒にまた彼女達はキスをしだした。

忍足さんが横向きになったせいでの姿はまったく見えなくなったが、彼の後ろ頭に回った手やにょきっと出てきた白い脚が忍足さんの太股を撫でる。その脚を忍足さんは滑るように撫で、尻の辺りに手を置くと腰をもぞもぞとさせゆっくり動かした。

動くたびの揺れる足先の指がぎゅっと握り締めたり、忍足さんの手で撫でられ悩ましげに揺らしながら「ぁ、侑士…それ、気持ちいぃ…ぁ、ぁ、」と彼の身体に絡みつける彼女の脚は十分淫乱で俺はまたショックを受けた。俺の知らないがこんなにもビッチだったなんて…。そう思ったら余計に辛くなって朦朧とした頭でさっきまで自分が寝ていたところまで戻った。


本当はべとべとになって気持ち悪くなってる股間をどうにかしたかったがそれよりもショックと気持ち悪さと悲しさが大きくてさっさと寝てしまいたかった。
タオルケットを頭から被った後もドアの向こうからは激しいベッドの軋みとさっきよりも大きな声で喘ぐの声が聞こえ、俺の股間はまた反応したが、逃げるように耳を塞ぎ寝たフリをしたまま意識を失った。



次の朝起きると何故か朝食が用意されてあって、それを用意してるのは忍足さんだった。

「おはよーさん。よお眠れたか?」
「…はよ…ございます…」

正直二日酔いの頭の重さと昨日のショックでグロッキー状態だったがなんとか身を起こし、用意された朝食に礼を述べた。


「あの、は…」

軽く見回してもいない姿になんとなく気になって切り出すと「あーまだ寝とるで」と歯切れ悪く返された。それがどういう意味かなんとなくわかって俺はそれ以上つっこまなかった。




「大山君……もしかして昨日、起きてたんとちゃう?」
「え…?!」

正直食欲なんてなかったが食べないことには帰れない気がしてトーストに手をつけると斜め向かいに座り込んだ忍足さんが思ってもみないことをいいだし、心臓が思いきり跳ねた。

「俺、人の視線に敏感でな。昨日じっと見られてるような気がしててん」

外ではなくダイニングの方から視線を感じたという忍足さんに俺は冷や汗が流れる。別に見たところで、という感じだが頬杖をついた忍足さんの目が笑ってないことに気づきとても居心地が悪かった。

「大山君」
「は、はい…っ」


吐息混じりの声が静かな部屋に響き、それが妙に怖く感じた。


「俺な。のことごっつ好きやねん。あないな"いい子"滅多に出会えへんと思っとる……でな。かわええからしゃーないんやけど、他の男に狙われやすいと思うねん」

「………」


「盗らんといてな?」


にっこり微笑んだが口外に手を出したら殺す、といわんばかりの殺気染みた警告に聞こえて1個しか違わないはずなのに俺は震え上がった。

てっきりが忍足さんにベタ惚れで内心遊ばれてるんじゃないかって、そしたらもしかしたら俺にも機会があるんじゃないかって思ったけどそれは俺の妄想だったらしい。


ベタ惚れなのは忍足さんだ。


そうわかってしまって、でも何も言い返せないまま俺はコクリと頷くしかなかった。そして朝食もに挨拶することもないまま忍足さんの部屋を逃げ出したのだった。クソ!ヘタレ俺!



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こういうのもNTRの枠らしい。
2016.03.21