ランデヴー
紺の着物を纏い、すらりとした体躯の脇には刀を1本携えている。近くで小十郎が「政宗様!」と居直り頭を下げたせいでの予想は完璧に当たってしまった。
「Hi.そんなに片目が珍しいか?」
固まったまま凝視してるに彼…政宗は視線を合わせると射抜くような視線で口元を吊り上げる。その視線にぞくりと震えたは慌てて首を横に振るが「HAHA.素直な反応だな」と彼は伸ばした手で私の頭を撫でてくる。
いや、そういう意味で見てたんじゃないんだけどなぁ。
「政宗様が自らおいでいただかなくとも、報告は随時いたしますと申し上げたはずですが…」
「But.百聞は一見にしかず、というだろ?」
「それはそうですが」
「それに、小十郎に動じねぇchildってのも見てみたくなってな」
ニヤニヤ笑う政宗に小十郎の眉がピクリと動いたが、いつものことなのか「左様でございますか」とこちらに向き直った。
「オイ。いつまで呆けてやがる。挨拶しねぇか」
「あ、はっはい!…えと、です」
以前見た龍○伝を一生懸命を思い出しながら頭を下げると「Hum..、ね」と頭の上で聞こえた。だがすぐに顔を上げさせると政宗は包帯を巻かれたの手足を見、それからいきなり脇腹に手を差し込まれ抱え上げられた。
「うわっ」
「政宗様?!」
「小十郎、出掛けるぜ」
ちょっとーっ!私政宗に抱きかかえられてるんですけどー!
高くなった視界に慌てて抱える政宗を見ると彼は来た道をどかどかと戻り始め、その後を小十郎が追いかけてくる。一体どこに行くんだ?
外に出るといかにも不良でリーゼントの人達が慌てだし、政宗のものと思しき馬がこちらに歩み寄ってきた。うわ、本当にハンドルにマフラーついてる!顔もいかつい!
馬に睨まれた気がして緊張してると「そんなBearish faceしてっと馬にバカにされるぜ」と政宗に笑われた。
仕方ないじゃん。だって馬を生で見るの久しぶりなんだから。そう思って口を尖らせるとまた視界が変わった。
「。ちぃとばかし俺とdriveしようぜ」
を抱えたまま華麗に馬に乗ると政宗はそういってニヤリと笑った。ドライブ?どこへ?
瞬きするに政宗を自分の前に座らせると足で合図して馬の方向がぐるりと変わる。
「お待ちください政宗様!!まだ話は」
「Relieve.続きは向こうで聞く」
近づく小十郎さんの向こうでリーゼントの人が馬を連れてきてる。それを確認して政宗は「HA!」と馬の腹を蹴り走り出した。
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2011.04.27
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