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グッバイ・ユーテラス



(13)


※以下には、性的描写が含まれます。



熱が溶けあう感覚に手足の力が今にも抜けそうだった。下腹部には熱が集まり視界は涙で歪んだ。仕事柄、染料を作っているうちに指がその色に染まり沈着していく。
仕事をしている自分に後ろめたさはないが、この人に見せるには穢れていて恥ずかしいと躊躇してしまい拳を作り隠した。その拳の上に温かい雫が落ちていく。

壁に映る影はまるで獣同士が絡み合ってるみたいだった。現に肩を甘く噛まれ、痛さとそれに混じった快楽的な刺激に支えていた腕が抜け落ちる。そのせいで腰を高く持ち上げられ、声を上げないように手を噛んだ。
掴み揺さぶる手が熱い。いや、この人が触れる場所は溶けてしまうんじゃないかというくらい全部が熱くて仕方がない。

明日は待ちに待った結婚式だというのに、遠のく意識の中、自分は本当に祝福してもらえる花嫁なのかわからなくなってしまった。


*


意識が混濁する。ギルガメッシュ王に抱かれたいだなんてどの口が言っているんだろうか。後悔に似た気持ちが頭を過ったがそれはすぐに飛散し甲高い声にすり替わっていた。
自分の胸を揉んでもこんな感覚になったことはなかった。手慣れてるけど気持ちいい触り方に吐息を漏らせばまた口内を荒らされどちらも感じてしまい腰が跳ねる。

「ん、…」

の腰に巻かれていた布を紐解き、後はスカートを捲るだけだったがその手を止めたギルガメッシュ王は、露わになっている足や腹、胸を引っ掻くように爪で這い上がる。

それだけでぶるりと震えるを楽しそうに見下ろしながら彼はその節くれだった手で片方の胸を持ち上げるとその先端に吸いつき、もう片方の乳首を指で弾いたり抓った。
乳首を柔らかく湿った舌で包まれたり転がされ、唇に食まれては引っ張られる感覚が心地良くて腰を浮かせば、強く吸われ声と一緒に身体がしなった。指で散々弄られた方も唾液塗れになる程嬲られテラテラ光り固く立ち上がっている。
呼吸と一緒に揺れる胸を見ているととても卑猥なのにもっと欲しい、と揺れてるみたいで恥ずかしかった。


「あっ…!」
「さっきよりも濡れているな」

腰を浮かせたところで下着を膝まで下げられ、それと一緒に内腿に何かが伝った。
それが何なのかギルガメッシュ王に言い当てられてしまいカァっと顔が熱くなる。くちゅりと撫でられたそこは十分水を含んでいて彼の指が動く度に卑猥な音を立てた。

「あの、待って、待ってください…っ」

彼の指が2、3度秘部を撫でるだけでビリビリとした痺れが襲い、震えと一緒にトロリとしたものが溢れ出る。
恥ずかしさのあまり喘ぐように懇願すると「なんだ?」ギルガメッシュ王の冷たい言葉が響く。拒むな、といわんばかりの刺すような声色には否定を込めて首を横に振り彼の腕を掴んだ。

「違います。その、も、もう、入れてください…私、えと、回路に集中できなぃ、みたいで」

魔術回路に関係なく行為に夢中になればなるほど恥ずかしいことに思え、魔術回路を起こしてもらうという名目にも反する気がした。


これ以上己の痴態を晒したくないは縋るように「お願いです。早く、入れてください」と懇願すると撫でるように擦っていた指が動き、断りもなくの中に押し入った。
異物感と突っ張るような痛みに短く悲鳴をあげる。困惑した顔で見上げれば怒った顔のギルガメッシュ王が見下ろしていた。

「馬鹿者が。快楽もろくに知らんくせに商売のような誘い文句を使うな。その言葉は後の為にとっておけ」
「……え?」
「そもそも貴様のいう"集中"が間違っているのだ。貴様が集中するのは我が与えた快楽を全て受け止めることであって魔術回路の方ではない」


驚き目を見開けば、ギルガメッシュ王は呆れた顔で「阿呆面をするな。萎えるであろうが」と膝のところで留まっていた下着を引っ張り脱がされてしまった。

巻きスカートも広げられ、産まれたままの姿を晒し隅々まで王様の視線を感じたは恥ずかしくて顔を逸らすと顎をとられ唇を奪われる。
呼吸すら奪うような激しいキスに翻弄され、離れた彼を目で追いかけると首にチクリと痛みを感じた。

それから鎖骨に胸、お腹とキスを落とされ、時折強く吸われ赤い痕を残していく。己の肌に残った赤に身体が熱くて仕方がなかった。
壊れもののように優しく扱ってくれるギルガメッシュ王を見ていると胸が高鳴って可愛くて愛しい。

そのギルガメッシュ王の顔が太腿に降りてきた時はさすがに緊張して足を閉じようと力を入れたが、中に入っていた指がを叱るように動いた為阻止できず、割って入ってきた彼を見て恥ずかしさのあまり手で顔を覆った。

「ん、ん、王、様ぁ…っ」
「顔を隠したところで今更どうしようもないだろうが」
「でも、でも…んんっ」
。諦めて顔を見せろ」

増やされた指がの中で蠢き、一緒に名前を呼ばれふにゃりと理性が溶かされていく。「顔が見たい」だなんて優しく請われたら逆らえない。恐る恐る顔を見せれば目の前に王様の顔がありそのまま口を塞がれた。

じくじくと疼き蜜が溢れる秘部から指を引き抜いたギルガメッシュ王は己の腰に巻かれていたものを解き、禍々しく猛った雄を取り出しに宛がった。その凶暴な程大きなものにコクリと喉を鳴らす。
そんなもの入るのだろうか、と不安になっているとギルガメッシュ王がこちらを見、いいか?と視線で聞いてきたので戸惑いながらも頷いた。


「く、ぅん」

ぐっと押し広げるように入ってきた異物感に眉を寄せる。そこまで痛くはなかったが無意識に息を止めれば顎を掴まれやや乱暴に舌を絡められた。
最初は浅くゆっくりだったがが慣れてきたと分かった辺りで怒張を奥までねじ込まれ喉が引きつった。

「ハッ…ぁ、く」
「力を抜け。苦しいだけだぞ」
「ハッ…はぃ…ふぁ、あっ」

ずるりと抜けていく感覚に背筋が震え爪先に力が入る。それだけで感じてしまい、突かれる感覚がじわじわとを追い詰めていくようで少し怖くて絨毯の端を握りしめた。


「ハっ…く、貴様、我を煽ってるつもりか?」
「ち、違いま、きゃ!あ、あ、あー…」

ぐずぐずになった中をかき混ぜられ、肌がぶつかる度にいやらしい音が鳴っている。彼と目があえば下腹部がきゅんと締まり、眉を寄せた顔ですら色気があって息が上がってしまう。

子宮をノックするように何度も押し上げた楔は入り口まで引き抜くと今度はお腹の辺りを擦ってきてビクリと跳ねた。
泣きたいような熱いような、噴き出す汗にたまらず嬌声をあげる。

ギルガメッシュ王を見ればムワリとするような妖艶さでを追い詰めてくる。男性の滴る汗を舐めたいなんて初めて思った。
彼に触れたくて無意識に手を伸ばすと、顔に辿り着く前にとられ組んだ手を床に縫い付けられる。浮いた腰は抜けないようにと奥まで楔が打ち込まれさっきよりも増えた質量に背中がしなった。


「ひぁ、あ、あ、あん…っ!」
、今日から貴様は我のものだ。我の為に働き、そして我の為に生きるがいい」

空いてる方の手で脚を掲げあげられ、密着した部分から卑猥な水音が更に大きく響く。律動する欲の塊がの中を暴き、昂らせていく。
声はひきりなしに出てしまい喘ぐを見てギルガメッシュ王は嬉しそうに笑った。

それだけでの心臓は泣きたくなるほど激しく高鳴り、嬉しいような恥ずかしいようなわけがわからないまま目の前が白ずんでいった。